芋煮の季節


芋煮の季節が到来したようだ。
コンビニエンスストアの前には薪が山と積まれている。

私は西日本の出身なので、仙台に来た当初は芋煮を
知らなかった。
仙台出身の先輩から、「河原で芋を煮たみそ汁を作って
みんなで食べる」のを「芋煮会」というのだと聞いたが、
にわかには信じがたく、「きっと、河辺で一風変わった
みそ汁をつくって販売するのだろう」 と推測していた。

だから、「芋煮会」のお誘いを受けたときも、小銭を用意
して河原に行ったのである。
すると、皆、薪に火をつけているではないか。
みそ汁を売っているところは何処にもなく、いくつかの
グループが火をおこし、大鍋でみそ汁を作っている。
私がじっと見守っていると、山形県出身の学生が
豚ではなくて牛を入れるのだとか(逆だったかな?)、
みそではなくて醤油を入れるのだとか言って怒っている。
結局、二つの鍋で違う「芋煮」を作っていた。
料理の苦手な私は、薪を手にただ眺めているだけだった。

できあがったものを河原でいただいた。
確かに美味しかったが、
「なぜこんな大騒ぎをしてまで(仙台人と山形人とで諍いをして
までして)これを作るのだろう?東北の人は変わっている・・・」
とその時は思った。

その一ヶ月後に大雪が降り、外出もままならなくなって
初めて、芋煮会の意義が悟られた。
冬に戸外で遊べない(除スキー)東北の人々にとっては、
河原でみそ汁を食べるのが、長い冬に入る前の最後の楽しみ
なのだ、と。

それ以来、私は河原にたき火の明かりが見えるたび、
「もうそんな季節かあ~」 と寂しいような、しみじみするような
気分になる。
でも、参加はしない。寒いから。
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by jiubao | 2004-09-27 20:11 | 雑記