小学生


バスに乗っていたら、後ろの座席に小学生の女児二人が座った。
どうやらケンカしているようで、声高に言い争っている。

「そんなの絶対分かんないよ!」
「だって、イジワルクイズだもん」

どうやら、一人がクイズを出して、もう一人が答えられなかった
らしい。で、悔しがっているようだ。怒った子が言い返した。

「そんなのイジワルクイズじゃないよ!卑怯者!」

ひ、ひきょうもの?
子供同士のケンカで 「卑怯者」 というキツイことばが出るとは
思わなかった。「ずるい」 とか 「いじわる」 とかほかに言い方が
あるでしょうに。
だが、もう一人も負けてはいない。

「私のどこが卑怯者か、はっきりと説明してみなさいよ!」

ここで、私の前に座っていたおじいさんがギョッとした面持ちで
彼女らを振り返った。
昼のドラマでよく聞くようなことばの応酬に、私も思わず振り向き
そうになった。
彼女らは標準語で言い争っているので、西日本出身の私からす
ると、かなりキツイ言い方に聞こえる。

ドキドキしながらもう一方の子が言い返すのを待っていたが、
何も言い返さないようだ。その代わり、突如先ほどの子が叫んだ。

「ちょっと!私のかばんに触らないでよ!これ、私のスイム
バッグなんだからね!これ以上私の物に触ったら、あんたの
○○(聞き取れなかった)のスーパーサイヤ人を引き裂いて
やる!」

どうやら、ことばに詰まった女の子が、相手の持ち物をいじって
逆襲しようとしたらしい。
それにしても、言い方がコワイ。「引き裂いてやる」 て。

車内に満ちる気まずい沈黙。
ほどなくして、彼女らは同じバス停で降りていった。

小学生のケンカなのに、まるで大人の女性の痴話喧嘩の
ようで、鬼気迫るものがあった。
唯一の救いは、一人の女児がスーパーサイヤ人のグッズを
非常に大切にしているらしいことだった。
やっぱり子どもだなあ。そうだよなあ・・・。と安心した。
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by jiubao | 2005-05-16 20:14 | 雑記